2016年7月31日日曜日

Mount Buller・オーストラリア連邦Victoria州

今回取り上げるスキー場は、Mount Buller です。
オーストラリア連邦 Victoria州に位置します。
州都メルボルンから北東へ約240kmに位置します。

Falls Creek と共に、同州の代表的なスキーリゾートです。
例年約1~2mの積雪が有るスキー場だと紹介する観光案内も見付かります。
ですが、YouTubeの滑走動画を観ても、押し並べて、積雪は薄そうに見えます。

ネットで見付けた現地滑走レポを読むと、実際、積雪が少ないスキー場のようです。
その人が積雪情報に注目していると、いつもBuller は、積雪20~40cm程しかない!!
ちなみに、そのレポによると、コース自体の滑走は、結構面白いそうです。
但し、利用料金は高額とのこと。関連記事のリンク先で、詳細をご確認ください。

Northern Slopes と Southern Slopes の、2つのエリアから構成されます。
ですがこのスキー場の設計の特徴は、Northern と Southern の接合部です。
幅広な高原となっており、本線的なメインゲレンデが配置され、6名乗り高速リフトが
掛かっています。

ゲレンデベースを成す、宿泊や飲食などの主要施設も、上部高原エリアに在ります。
スキー場アプローチ道路沿いの、あと少し走れば宿泊飲食施設群に到着するのに
という、一見中途半端な小山一帯に、日帰り駐車場エリアが配置されています。

この駐車場の位置、利用者目線だと、不便だと思うのですが???
きっと明確な経営者の意図が有る筈です。
車は自前のロッカールームになってしまうので、敢えて不便にして、食事等に出費を
するように、来場客を誘導する?
日帰り駐車場の喧騒を隔離して、宿泊飲食施設の非日常感を演出する?
……自信が無いので、私見の披露は、この辺りで止めときます。

で、その高原エリアから、北と南の下方へ、尾根や谷に沿って伸びる複数の支線的な
ゲレンデが、配置されています。
それが先に述べたNorthern Slopes と Southern Slopes という訳です。

上から底に向かって滑走し、上に登ってゲレンデベースに戻る。
この様な構成の設計を、私は、トップダウン型のゲレンデと呼んでいます。

一般的に、この藤棚のようなゲレンデ配置は、積雪量の少ない地域に多い設計です。
メインゲレンデを、積雪維持が期待出来る、標高の高い上部に配置する訳です。
そして、支線的ゲレンデを下方に付けて、コースの多様性を確保する訳ですね。
上部に初級者用緩斜面、下部に上級者用急斜面が多いのが、トップダウン型ゲレンデ
の特徴です。

トップダウン型ゲレンデの弱点は、上部メインゲレンデが、もろ吹きさらしになるので
強風によるスキー場休業の可能性が高まる傾向があることです。

日本国内のトップダウン型ゲレンデとしては、びわ湖バレイが代表例です。
規模は全く異なりますが、Mount Buller と、びわ湖バレイのゲレンデ設計思想は同じだと
私は思います。

ちなみに
積雪が更に極めて乏しい地域のスキー場だと、高原状の本線的なゲレンデのみ設け
支線的なゲレンデが無い設計になってしまいます。
又、当初は支線的ゲレンデが在ったが、経営的なコスト削減の為に、閉鎖する例も
散見されます。
こうなると、一気にコースの多様性が失われ、単調なスキー場になってしまいますね。

以上、トップダウン型ゲレンデの特徴について述べてきましたが、最後にコレと対極の
ゲレンデ設計を紹介します。
それは、ボトムアップ型ゲレンデです。

宿泊や飲食などのゲレンデベース機能が下部山麓に在り、底から上に上に登って
滑走するのが、ボトムアップ型のゲレンデ設計です。
上部に急斜面、下部に緩斜面が多いのが、ボトムアップ型ゲレンデの特徴です。
積雪の豊富な地域に多い、設計パターンです。

さて、Mount Buller、如何でしょう。
標高差約400m、最長滑走距離約2.5km、コース面積約300haです。

積雪が少なくても、其処を大規模に開発しないと、スキー場を確保できないのかな?
このスキー場は、オーストラリアのスキー事情が、透けて見える典型例なのかも?
な~~んて、私は思ったりします。

全景:Mount Buller

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