2014年5月27日火曜日

パルコール嬬恋スキーリゾート・日本国群馬県

今回取り上げるスキー場は、日本国群馬県のパルコール嬬恋スキーリゾートです。
オーナーはパルコール嬬恋(株)です。
スキー場用地の一部のオーナーは、嬬恋村です。
スキー場運営はパルコール嬬恋が行っています。

浅間・白根・万座の眺望が素晴らしいスキー場とのことです。
ハイシーズンの樹氷も美しいとのこと。

全16コースは関東最大級の規模、3.2kmのゴンドラも関東最長と宣伝しています。
ゲレンデ最上部2100m、最下部1370mと、標高が高めなので、雪質に期待できる
スキー場とも言えますね。
但し、強風の影響を受け易いスキー場との評判があるのは気になります。

家族客や団体利用客なども楽しめるゲレンデ構成で、雪上バナナボート等の
ユニークな企画も工夫しているそうです。ソリの大会も開催しています。

なんだ際物企画だけ?と思いきや、スキー回転の大会も開催しています。

レジャー志向から競技志向まで、幅広く顧客の要望に応えようという経営努力が
伝わって来ます。

さて、パルコール嬬恋スキーリゾート、如何でしょう。
スキー場は最長滑走距離約4.5km、標高差約730m、コース面積約85.6haです。

元々のオーナーは、(株)嬬恋紀州鉄道リゾートです。
初期投資約250億円にて1988年設立の第三セクターです。
1989年12月に嬬恋紀州鉄道リゾートがパルコール嬬恋スキーリゾートを開業
しました。

でも実は・・・・・・
1983年12月に嬬恋村直営のバラギ高原嬬恋スキー場が既に開業済みでした。
この開業済の村営スキー場に隣接し、なんと新たに別経営のスキー場を作った訳です。

嬬恋村の立場で見れば、スキー場に二重投資してる訳です。
両スキー場は別々の運営ですから、コスト高の非効率な投資ですね。

リゾートに一点張りという意味では、集中投資です。
柱のゴルフ業とスキー業が不調だと、途端に経営は悪化します。
リスク分散が手薄で、投機的財政支出と評すべきかもしれません。

で、この三セク会社(株)嬬恋紀州鉄道リゾートから2005年3月に会社分割にて誕生した
のが、パルコール嬬恋(株)です。
この時、嬬恋村は村営バラギ高原嬬恋スキー場の運営も、この新会社に委託する形を
取りました。
実質的に2つの近接スキー場の経営が、漸く統合された訳です。

この運営統合策、結果的には遅きに失した感があります。
2014年3月31日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、パルコール嬬恋は自力
再建を断念しました。
設立時に引き継いだ債務や東日本大震災による売上減が、経営を行き詰らせたとの
事です。

結局設立時の投資計画の杜撰さを、克服出来なかったって事でしょうか。

ですが、希望もあります。
ブリーズベイホテル(株)が支援意向を表明しているそうです。
神奈川県のホテル再生事業会社とのことです。

早々支援企業が名乗りを上げることに、この地域、このスキー場の可能性を感じます。
で、BBHホテルグループ(BREEZBAY HOTEL GROUP)のリゾートとして営業継続する
事となりました。

群馬県の西部地域の各スキー場は、苦戦が続いているようですが、事業を継続して
経営が軌道に乗ることを期待します。

全景:パルコール嬬恋スキーリゾート

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2014年5月16日金曜日

中尾山高原グラススキー場・日本国徳島県

今回取り上げるスキー場は、日本国徳島県の中尾山高原グラススキー場です。
オーナーは美馬市です。
指定管理者として(株)アルボルこやだいらが、運営しています。

4月末から11月中旬まで営業します。
簡易ロープ式リフトを設置しています。

レンタル用品が充実し初心者でも気軽に堪能できる、との宣伝文句ですが・・・
私は以前某スキー場で、一度だけグラススキーをやった事があります。
正直「只々怖い」という、印象です。

グラススキーは、雪上スキーとは別物。それが私の感想です。
硬い地表を、キャタピラで走行する別のスポーツです。
雪上の板の様な、ズラシによる操作が不可能です。
難しい~

そして転べば痛い!雪上の比じゃ無い痛さです。
私が体験した場所は、このスキー場では無いのですが・・・・・・
石がゴロゴロ転がる荒れた地表で、マットも敷設されておらず、転倒は即怪我に
つながる感じでした。
厳しい~

グラススキーを雪上スキーのトレーニングとして楽しめる人は、その時点で既に
かなりの雪上スキー上級者だと思います。

なので、もし私が此処を訪問しても、剣山の景観を避暑がてらマッタリ楽しむのが
関の山でしょうね、

自負心の無いスキー初心者のほうが、グラススキーを楽しめそうです。
中途半端に自信のある雪上スキーヤーは、グラススキーをやると、心が折れると
思います。骨が折れなければ寧ろ上出来と、正直思います。(´・ω・`)

さて、中尾山高原グラススキー場、如何でしょう。
標高差約118m、最長滑走距離約512mです。

1995年全国グラススキー選手権、1998年高円宮杯ジャパンオープン、2000年
世界Jr選手権と、グラススキー競技会の開催実績を誇るそうです。


さて、ニュースを目にしたので、追記します。
毎日新聞の記事を紹介します。

<引用開始>
美馬市木屋平の中尾山(なこやま)高原グラススキー場で25日、第22回高円宮牌(はい)
グラススキージャパンオープン(日本グラススキー協会など主催)が開幕する。
美馬市が市制10周年を記念して誘致した。
全日本選手権と並ぶグラススキーの重要大会の一つで、日本のトップ選手ら35人が競う。
美馬市でこの大会が開かれるのは、2008年に続き2回目。
25日は公式練習と開会式があり、競技は26、27の両日。26日は「スーパー大回転」と
「スーパーコンビ」(回転とスーパー大回転の合計タイムを競う)の2競技があり、27日は回転
競技が行われる。
<引用終了>

参加選手人数が少ない割には、ちゃんと競技日程を取ってるな~、と思いました。
無理矢理なら1日でも全ての競技を実施出来そうですが、それじゃ選手の疲労もありますし
競技としての意義自体が、揺らぎますものね。

全景:中尾山高原グラススキー場

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2014年5月9日金曜日

千畳敷スキー場・日本国長野県

今回取り上げるスキー場は、日本国長野県の千畳敷スキー場です。
オーナーは中央アルプス観光(株)です。

以前千畳敷カールのスナップ写真の年賀状を貰った事があります。
「これぞ山岳!絶景だな~」と、印象に残りました。
山岳スキーの雰囲気を体験するのに、良いスキー場なんでしょうね。

4月末から5月末まで営業します。
積雪は例年約3mですが、2014年春は約4m有るとのことです。
 
景観や環境に配慮し、コスト安でもある簡易リフトを設置しています。
長さ約250m、所要時間約1分のTバーリフトです。
Tバーリフトの滑走エリアは、最大25度、平均斜度15度の斜面です。

これとは別にバックカントリーも楽しめます。主に3コースあるようです。
駒ヶ岳〜黒川、伊那前岳架線沢、極楽平〜伊奈川源流です。
バックカントリーは、当然自力ハイクです。
登山の装備、知識、技術、体力が必須の領域です。

山岳スキーの雰囲気を体験するのと、本当に体験するのは違います。
なので私には、千畳敷カールの景観を楽しみながらTバーリフトで回せる範囲がお勧めですね。
お気軽派なので。

それにモーグルの伊藤みき選手が此処でトレーニング滑走したという記事を読んだことが
あります。
成程、有志でラインコブ刻めば、Tバーのエリアだけでも、滑走自体をそこそこ楽しめそうです。

尚、日本国内初のエクストリーム大会が、2014年5月25日に開催されました。
長野日報の記事を一部紹介します。

<引用開始>
中央アルプスの稜線(標高約2880メートル)からスキーやスノーボードで滑走するエクストリーム
スポーツ大会「ビッグマウンテンTheホール」は25日、中ア二の沢をスタート地点に開いた。
出場したプロ、アマ18選手が千畳敷スキー場までの約600メートル間でタイムを競い、スリルと
爽快感を味わった。 同スキー場の運営に携わるスキーショップ「セブンカラー」(伊那市)が
「国内で初めて」(主催者)開いた。
極限などを意味するエクストリームスポーツは、欧米の高山で行われているものの、
国内では安全面の課題から、これまでは一部の愛好者が楽しむ程度だった。
今回は中ア遭対協救助隊員らの協力もあり、岩場にロープを張るなどして安全策を講じた。
<引用終了>

また一つ、日本のスノースポーツ文化の幅が広がりそうです。
見るからに危険なこの競技を開催に迄漕ぎ着けた、関係者の苦労に脱帽です。
このエクストリーム大会が恒例になれば、千畳敷スキー場の個性は増々際立つことになり
そうです。

さて、千畳敷スキー場、如何でしょう。
標高差約222m、最長滑走距離約1.5km、コース面積約7.6haです。

リニア新幹線駅ができれば、首都圏からのアクセスも容易になると期待される南信地域ですが
まだまだ先の話ですね。

リニアのルートについては、諏訪ルートに拘った長野県の政財界が批判を受けました。
諏訪地域の土地を思惑買いした筋の抵抗だと、噂される始末です。
そもそも、諏訪ばかり贔屓にしたら、飯田地域の人も気分悪いでしょう。

太平洋沿岸の経済圏を最短で結ぶリニアの趣旨を考えると、批判は当然だと、私は思います。
飯田地域の駅も簡易型をJRは想定しています。
地元長野は知恵と金を自ら可能な範囲で、飯田地域に投下すべきです。
地域活性化のチャンスには、違い無いのですから。

中央アルプスと南アルプスに挟まれたこの地域は”観光地として大化け”出来る筈です。
安価な造雪システムを実現出来れば、スキー場開発についても有望だと、私は夢想します。

全景:千畳敷スキー場

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